マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)
『スパイダーマン』シリーズ最新作、
映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』が
大ヒット公開中!
前作『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』で
世界中に正体を明かされてしまったピーター・パーカー。
ピーターに頼まれて心を動かされた
ドクター・ストレンジは
人々からピーターが
スパイダーマンだという記憶を消すために忘却の呪文を唱える。
しかしピーターが途中で色々なお願いを挟み込んだために
呪文の設定が変わってしまうことに。
そのせいでマルチバースの扉が開かれ、
他のユニバースのヴィランたちがスパイダーマンに襲い掛かる。
最大の危機に晒されたピーター。今、ここに全ての運命が集結する。
世界的にも注目度の高い今作で、
引き続きピーター・パーカーの日本語吹き替えを担当した
榎木淳弥さんにインタビューをしてきました!
まず、映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』からスパイダーマンの日本語版声優を5年間続けてきて、今のお気持ちをお聞かせください。
「随分長いことやらせて貰っていたんだな」って思いますよね。あんまり実感がなくて、「5年もやっていたのか」っていう感じで、僕としては今後もスパイダーマンシリーズが続くならやり続けたいですね。
ー続編ではこんなストーリーを観てみたいといった願望はありますか?
今作は過去作のヴィランが出て来てかなり独特な作りでしたよね。続編があるならもっとMJとの恋愛シーンも見てみたいと思いますし、彼は既に宇宙人とも戦っているので闘い尽くした感はありますけど、結果なんでも大丈夫です(笑)。
これまで吹き替えをしてきて榎木さん自身どんな変化がありましたか?
基本的には演じている俳優さんのプランに沿わないといけないので、あまり僕がどうこうって言うのはないんですが、声の変化で言うとシビル・ウォーの時のスパイダーマンはちょっとナヨっとしていてそんなに弾ける部分が無かった印象だったんですよね。やっていくうちにだんだん軽く声も高くなったり、窄むところは低くなったりしてその辺の変化はありました。声の幅は広がったなという感覚はあります。
ースパイダーマンに対する思い入れも変化してきたのではないでしょうか?
僕、あまり作品に対して思い入れを持たないようにしているんです。そういうのを持ってしまうと気合いが入りすぎてしまうので。基本どんな役も平等に、仕事だと思ってやるようにしています。
「作品に思い入れを持たないようにしている」とのことですが、思い入れを持たない為に気をつけている事は?
感情を込めない、入れようとしない、意識しないっていうのは気をつけていますね。僕、普段は感情を気にして行動していなくて、目的で行動しているんですよ。
今だったらインタビューを受ける目的で行動をしていて、それは喜怒哀楽じゃないので何かの感情に分類しようとしても分類できないというか。その行動を声の芝居でもしていく。なので感情は全く意識しないです。
ー声を入れていく上で意識することは?
表情は結構見ますね。表情に合ってないと違和感を感じられてしまうと思うので、表情は意識して見るようにしています。
作品に思い入れを持たないようになったキッカケは何ですか?
新人の時は「この作品は面白いし、人気が出ると思うから一生懸命やろう」とやっていたこともあるんですけど、そうするといつも上手くいかなくて。
「なんでなんだろう」と考えた時に、思い入れがありすぎて気合いが緊張の方になって、力が入ってしまっていたんです。それに気づいて、そういうのを感じないようにしたら安定し出したので、そこからですね。
やっぱりどうしても作品は面白いなと思っちゃうんですけど、なるべく意識しないようにはしています。
榎木さんから見たスパイダーマン/ピーター・パーカーの魅力を教えてください。
どちらもそんなに大きく変わるキャラクターではないと思うんですけど、やっぱり彼は親しみやすくて、基本あまり敵を傷つけたくない子なんですよね。前作の『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』ではヴィランが死んでしまったんですけど、それも殺すつもりではなく、たまたまそうなってしまっただけで。心優しいってところは、「親愛なる隣人」に繋がると思うので、その辺が魅力かなと。敵を傷つけない、優しいヒーローだなと思います。
ー榎木さん自身、ピーターと重なる部分はありますか?
僕は嫌われ者なので、ある意味嫌われ者の状況が似ているかもしれないですね(笑)僕はあまり大衆に向きたくない感じがあるので、捻くれている部分はドクター・ストレンジっぽいですかね。
ースパイダーマンになれるとしたら何をしてみたいですか?
糸を出して飛べるんですもんね。でもビル登って捕まった人とかいますよね。捕まりたくはないので木とか山とかを飛んでいようかな。
ー宇宙から敵が来たら戦いますか?
絶対戦いたくないですね。平和にいきたいです。
改めて今作を観てグッときたポイントはありますか?
ピーター、MJ、ネッド、3人の友情が今作も描かれていて、そこの純粋さにはグッときましたね。
ー特に印象に残っているシーンはありますか?
学校でスパイダーマンを崇めている先生とスパイダーマンアンチの先生が対比しているシーンが面白いなと思いましたね。
ー榎木さん自身がMCU世界の市民だとしたら、どっち派になると思いますか?
世間が情報操作をされちゃっているので反対派に回ってしまう気がします。真実を知っていたら賛成派になると思いますが。
ピーター・パーカーに共感する部分はありましたか?
僕はあくまで声優なので。偽の情報に振り回されたりしてメンタルを保つのが大変だと思うんですけど、そこで変わらないことが大切なのかなと思っています。あまり人に好かれようとしないというか。
思い入れの話になってしまうんですが、大抵の人は「思い入れはどのくらいありますか」と聞かれたら、「すごくあります」って答えると思うんですよね。でも僕みたいにそうじゃない場合もあって、嘘をつかないで「思い入れがないのにはちゃんと理由があって、思い入れがあると逆に作品の為にはならないから」っていうのをしっかりと説明できる、変わらない自分で居たいなとは思います。
いつかトム・ホランドさんに会えたら一緒にしたいことはありますか?
実際に目の前でスーツを着てアクションをやられているのを見てみたいですよね。
ー「一緒にやろうよ!」と言われたらやりますか?
もうおじさんなので必死で断ります(笑)
それぞれのヴィランの印象を教えてください。
銀河万丈さんが演じられたドクター・オクトパス。サノスもやられていますよね。二重の意味でびっくりしたというか。
グリーン・ゴブリンはアメコミですが、特撮みたいな雰囲気がありますよね。
エレクトロは口調に棘があって、会話していて性格がきつそうなだなぁとは思いましたね。
サンドマンはそんな悪い人じゃないのかなと。能力的には砂なのでかなり強いと思うんですが。リザードはもうもはや人間じゃないですよね。
どのヴィランもみんな元々は心優しい人だったようなので、今回も敵に回ってしまって悲しみもありつつ、仲間になってくれないかなと思ったりしていました。
今作を観ての感想を教えてください。
監督が思うヒーローっていうのはこういう事だったんだなと感じました。今までのシリーズ通して、今作でようやくスパイダーマンが真のヒーローになる条件が揃ったなと思いました。
榎木さんから見たドクター・ストレンジの魅力を教えてください。
頭のいい会話の仕方をしていますし、嫌味も凝った皮肉の返し方をしていて会話が知的ですよね。スパイダーマンはストレンジに結構ネチネチ言われるシーンが多かったので、その部分が面白いなと思いました。
MJの魅力を教えてください。
ピーターの理解者ですべて分かっている感じが魅力だと思います。どんな時でも味方でいてくれるところですかね。
親友のネッドの魅力を教えてください。
ネッドもピーターを分かってくれていますし、ネッドが登場するとコメディっぽくなって空気が軽くなるのでその辺も魅力だと思います。
スパイダーマンを声で演じる上で気をつけた点や工夫した点を教えてください。
工夫した点はあまり物事を重く捉えないようにしたことですかね。最後は結構シリアスになるんですが、そこに行くまでのシーンは結構軽く、怖いシーンでもちょっとふざけて言ってみるとか、基本おちゃらけて演じていました。
10代へのアドバイス
ー榎木さんはどんな10代を過ごしましたか?
僕の10代は遊び呆けていたんですが、部活はよくやっていたと思います。高校3年間は剣道しかしていなくて、それはそれで楽しくはないですけど、貴重な3年間だったなと思います。
10代のうちにやっておいたほうがいいことは、なんでもやってみるといいと思います。後々損になることはないので。犯罪だけはやらないで、怪我には気をつけて。あと失敗は考えるキッカケになって良い経験になるかなと。うまくいくとあまり考えたりしないですから。
ー榎木さん自身10代のうちにやっておいてよかったなと思うことは?
ずっと運動していた貯蓄みたいなのがあって、これだけ食べているのに太らないっていうのはありますね。筋肉質なので、太りたくない人は10代のうちにたくさん運動して代謝を上げておくと良いと思います。
榎木淳弥
10月19日東京都生まれ。てんびん座。A型。『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』以降スパイダーマン/ピーター・パーカーの声優を務める。代表作に「呪術廻戦」虎杖悠仁役や「機動戦士ガンダムNT」ヨナ・バシュタ役など。
作品情報
・タイトル:『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』
・原題:Spider-Man: No Way Home
・日本公開:2022年1月7日(金)全国の映画館にて大ヒット公開中!
・監督:ジョン・ワッツ
・出演:トム・ホランド、ゼンデイヤ、ベネディクト・カンバーバッチ、ジョン・ファヴロー、ジェイコブ・バタロン、マリサ・トメイ、アルフレッド・モリーナ
・日本語吹替版声優:榎木淳弥、銀河万丈、山路和弘、中村獅童、三上哲 など
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